アメリカのシェールガスの開発がどんどん進んでいます。
2010年の生産量は5兆立方フィート(1立方フィート=約0.028立方メートル)と予想を大きく超えています。これはアメリカの天然ガス生産総量の約5分の1に当たります。
米エネルギー省のエネルギー情報局は、開発可能なシェールガスの埋蔵量は、2012年時点で510兆立方フィートと米国内天然ガス埋蔵量の約3分の1となり、2035年には天然ガスの半分がシェールガスによって賄われると推定されています。
シェールガスの発見により、天然ガス全体の埋蔵量は、米国での約100年分の消費量にまで膨らむといわれています。
04年時点の予測では、国内の天然ガス生産は減少し、25年の液化天然ガス(LNG)の国内需要に対する輸入割合は28%になると見込まれていました。しかし、シェールガスの生産拡大により、12年の予測では、輸入はほぼゼロになる見込みです。
国内のシェールガス生産の拡大を予測していますが、その数字は年々上方修正されており、12年初頭の最新予測では、35年の天然ガス生産の約半分をシェールガスが占めるとしています。
シェールガスの供給価格は、技術革新によって100万BTU(英国熱量単位。熱量の単位で、1BTU は、標準気圧下において1
ポンド(454グラム)の水の温度を華氏1度上げるのに必要な熱量を示す)当たり
4~8ドルと低く、天然ガス価格を押し下げる要因になっています。現に、石油価格は100万BTU当たり15ドル前後なのに対し、天然ガス価格は5ドル以下と乖離しています。また、日本の天然ガス価格は100万BTU当たり約15ドルで、日本とも大きく離れています。
今後の天然ガス価格についてDOEは、シェールガスの生産拡大を受けて低価格が続くと予想しており、価格は年々安定しています。低価格での推移は開発業者の収益を圧迫しますが、副生成物の液分からの利益が見込まれることなどで、価格低下は生産量に大きく影響しないと言われています。
その結果、今後、天然ガスは現在米国の発電源の約半分を占める石炭に取って代わる可能性があります。実際、ガス化学プラントを建設する動きが出てきました。また、ガス価格の低下は燃料コストの削減にもつながり、さまざまな開発プロジェクトの進展を後押ししています。例えば、高粘度の原油を含む砂岩であるオイルサンド開発が加速しています。また、以前、天然ガス不足に備えて建設されたLNG輸入基地を活用し、天然ガスを液化して海外に輸出する計画や、カナダ西部で開発したシェールガスをパイプラインで米国の太平洋岸に輸送した上で液化、輸出する計画が進んでいます。
世界のシェールガスについて、技術的に回収可能な埋蔵量は6,600兆立方フィートと予測されており、これは天然ガス埋蔵量全体の約3割に当たります。中国や欧州での開発が進むと天然ガスや石油の市場に大きな影響が出ると見込まれます。
以上、スマートプロジェクト代表&エコポイント提唱者 加藤敏春氏の資料に基づき作成しました。
2012年05月01日